マウスピースを常時使用することによる副作用はありますか?

マウスピースの装着具合をきにしているイメージ画像(マウスピースの使用に副作用はありますか?)

マウスピースは歯列矯正や歯ぎしりの防止などで、歯を守りながら理想的な位置に動かすために使われる装置です。しかし、常時装着することで感じやすい違和感や副作用もあります。このページでは、マウスピースを長時間装着することで生じる可能性のある副作用について詳しく解説し、それらを予防・軽減するための具体的なケア方法や注意点をお伝えします。

目次

歯や歯茎への圧迫感や痛み

マウスピースは歯を正しい位置に移動させるために、歯に圧力をかける設計になっています。そのため、装着初期やマウスピースを交換した直後に、歯や歯茎に圧迫感や軽い痛みを感じることがよくあります。この痛みは、通常数日から1週間ほどで治まることが多いですが、強い痛みが続く場合や不快感が長引く場合は、歯科医に相談するのが良いでしょう。

歯肉炎や歯周病のリスク増加

マウスピースを長時間装着していると、口腔内が密閉されるため、細菌が繁殖しやすい環境ができます。これが原因で、歯茎が炎症を起こす「歯肉炎」や、歯茎が弱って歯を支える骨が減少する「歯周病」のリスクが高まることがあります。予防策として、毎食後の歯磨きやフロスを使った歯間の清掃を丁寧に行い、マウスピースも毎日しっかり洗浄して清潔な状態を保つことが重要です。

虫歯のリスク増加

マウスピースを装着していると、唾液の流れが妨げられるため、歯に食べ物のカスや酸が残りやすくなります。唾液には口内を洗浄する作用があるため、その流れが滞ることで虫歯のリスクが高まります。虫歯を防ぐためには、食後に歯を磨いてから装着する、定期的にマウスピースを外して口をすすぐなどして、口内の清潔を保つことがポイントです。

口臭の発生

マウスピース内で細菌が増えると、口臭が発生しやすくなります。口臭を防ぐためには、マウスピースを清潔に保つことが大切です。毎日ぬるま湯で洗い、専用の洗浄剤を使って細菌をしっかりと除去することが推奨されます。また、歯や舌のブラッシングも丁寧に行い、口腔内全体を清潔に保つことで口臭の発生を予防しましょう。

唾液分泌の増加

マウスピースが異物として口の中に入ることで、体が「何かが口に入ってきた」と判断し、唾液が増えることがあります。これは装着開始直後に起こりやすい現象で、多くの場合、数日から数週間で体が慣れて落ち着きます。唾液が多くて不快な場合は、こまめに水を飲むと、違和感を軽減するのに役立ちます。

噛み合わせの変化による顎関節への負担

歯列矯正の過程では、歯が少しずつ動くため、噛み合わせも徐々に変わっていきます。これにより、顎関節に違和感や軽い痛みが出ることがあります。通常は歯が動いている期間特有の現象であり、時間が経てば噛み合わせも安定していきますが、顎に負担がかかりすぎていると感じる場合は、歯科医に相談して調整してもらいましょう。

発音への影響

マウスピースを装着していると、口の中のスペースが狭くなるため、「サ行」「タ行」「ラ行」などの発音が少ししづらく感じることがあります。特に会話の多い場面では、話しづらさが気になることがあるかもしれません。この発音の違和感は、時間とともに慣れることが多く、日常会話で練習を重ねることで自然に改善することがほとんどです。

マウスピースを常時装着することで、歯の圧迫感や口腔内の衛生状態に気を配る必要がありますが、これらの副作用はケアと慣れによって軽減することが可能です。歯磨きやマウスピースの洗浄を徹底し、適切なメンテナンスを行うことで、歯や口腔内の健康を維持しながら矯正治療を続けられます。また、装着に関する不快感や痛みが続く場合は、自己判断せずに歯科医に相談することが大切です。マウスピースの装着で理想の歯並びに向けた治療を快適に続けていきましょう。

この記事を書いた人

マウスピースを常時使用する皆様に有益な情報を少しづつアップしていきます。

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