マウスピース矯正中の「ゴムかけ」って何?目的や正しい使い方を解説

歯をチェックする女性1

透明で目立ちにくく、取り外しも可能なマウスピース矯正は、近年多くの方に選ばれる人気の歯列矯正法です。
見た目の自然さや食事のしやすさから「矯正したことが周囲に気づかれにくい」として選ばれる一方で、治療が進むにつれて「ゴムかけ」という聞き慣れない言葉に戸惑う方も多いのではないでしょうか。
「ゴムをかけるってどういうこと?」
「痛そうだし、めんどくさそう…」
「サボったらどうなるの?」
この記事では、マウスピース矯正で使用される「ゴムかけ(顎間ゴム)」の目的・仕組み・使い方・注意点をわかりやすく解説します。
ゴムかけは一見地味なようで、実は矯正の仕上がりを大きく左右する“縁の下の力持ち”のような存在。矯正中の方も、これから始める方もぜひ参考にしてください。

目次

ゴムかけとは、上下の歯の間に小さな輪ゴム(顎間ゴム)をかけて、歯の動きを調整する方法です。
マウスピースだけでは動かしきれない「かみ合わせ」や「上下のバランス」「前後の位置関係」などを、補助的に整えるために使われます。
具体的には、マウスピースに付いたフックやアタッチメントにゴムを引っかけて、上下の歯を引っ張り合うような力を加えることで、骨や歯の動きを細かくコントロールします。
これは特に中盤〜終盤の調整に効果的で、最終的な仕上がりを美しく整えるうえで欠かせない工程です。

  • 出っ歯や受け口など上下のズレを直したい
  • 抜歯をして前歯を後ろに下げる必要がある
  • 横顔のラインを整えたい(Eラインを整える等)
  • 中盤~終盤に微調整が必要なタイミング

マウスピース矯正では、目立ちにくさや取り外しのしやすさが魅力ですが、「力のかけ方」に制限がある場合も。
そのため、ゴムかけが効果的な矯正のカギになることも多く、仕上がりの精度を高めたい方にとっては非常に重要な工程なのです。

歯をチェックする女性2

ゴムかけに使うのは、矯正用の専用ゴム(直径1~1.5cm程度の輪ゴム)です。
この小さなゴムが、歯にかかる力の方向や強さをコントロールし、矯正の進行を大きく左右します。
基本的には1日20時間以上の装着が推奨されており、食事や歯磨きの時以外は常にゴムをかけておくのが理想です。
ただし、ゴムは伸びやすいため、1日数回こまめに交換することも忘れずに。

  1. マウスピースを装着する
  2. フックまたはアタッチメントにゴムを引っかける(左右の奥歯⇔前歯など、指示に応じて)
  3. 鏡を見ながら両手でバランスよく装着
  4. ゴムが伸びてきたら、こまめに交換(1日数回が一般的)

慣れるまでは少し時間がかかりますが、コツをつかめば数秒〜数十秒で完了します。
重要なのは、面倒に感じても継続すること。毎日の積み重ねが結果に大きく影響するのです。

ゴムかけの効果は、継続して力をかけ続けることで初めて得られるものです。
数日間サボるだけでも、計画通りに歯が動かず、矯正期間の延長や後戻りの原因になることがあります。
また、次のマウスピースに進めず、治療全体のテンポが崩れてしまう可能性も。
矯正治療において「正確に・計画通りに進める」ことはとても重要で、そのためにもゴムかけは避けて通れません。
「たった1日くらい」と油断せず、“毎日コツコツ続けること”が最短でゴールにたどり着く近道です。

トレンドのマウスピースケースは、デザイン性、多機能性、清潔さを兼ね備えたものが人気です。鏡付き、リムーバーやチューイー付きのもの、女性目線のおしゃれなデザインなど、多様な種類がリーズナブルな価格で揃っています。
お気に入りのマウスピースケースを見つけて、マウスピースケアを楽しく、そしておしゃれに楽しんでみてはいかがでしょうか?

外出先や旅行中でもゴムの交換ができるように、常に数セットをポーチなどに常備しておくと安心です。

手先が不器用な方や慣れない方は、専用の「ゴムかけ棒」などのツールを活用するとスムーズです。

最初の数日は、引っ張られる感覚に違和感や軽い痛みを覚えることがありますが、数日でほとんどの方が慣れます。
「痛み=効果が出ている証拠」と前向きにとらえると、継続しやすくなります。

鏡をみている女性

ゴムかけは、見た目には目立たずとも矯正の最終仕上げを左右する「縁の下の力持ち」のような存在です。
マウスピース矯正の効果を最大限に引き出すには、正しく、そして継続してゴムかけを行うことがとても大切です。
「早く終わらせたい」「後戻りはしたくない」
そんな願いを持つ方こそ、ゴムかけを正しく理解し、前向きに取り組んでいただきたいと思います。
ゴムかけがあなたの矯正をより美しく、より快適に、より理想的に導いてくれる強い味方であることを、ぜひ実感してみてください。

この記事を書いた人

マウスピースを常時使用する皆様に有益な情報を少しづつアップしていきます。

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