歯列矯正をしていて常日頃からマウスピースを常用していると、そのマウスピースに「白い汚れ」がついていることがありませんか?
黄ばみの原因は食べかす等なんとなく想像がつくけど、この「白い汚れ」の原因って一体何なんだろうと思ったりしちゃいますよね。
このページでは、この白い汚れの原因とは何かを説明し、複数ある白い汚れの理由別の対策を解説します。
白い汚れの原因
白い汚れとは、主に以下の4つが原因とされています。
ミネラルの蓄積
唾液には、カルシウムやリン酸塩といったミネラル成分が含まれています。これらは歯の健康に寄与しますが、マウスピースの表面に長時間付着すると、白い硬い汚れとして現れることがあります。特に、カルシウムが多く含まれる唾液や硬水地域(ミネラルが多く含まれる水道水の地域)では、汚れが目立ちやすくなります。これは、歯に付く「歯石」に似た現象で、しつこく付着してしまうことがあります。
細菌の増殖
マウスピースは口内の温かく湿った環境で使用されるため、細菌が繁殖しやすい状況が生まれます。これが原因で、白く曇ったような汚れや膜ができることがあります。細菌が生成する「バイオフィルム」と呼ばれる薄い膜が形成されることで、汚れが付着しやすくなります。このバイオフィルムは、見た目の問題だけでなく、口臭の原因にもなりかねません。
歯垢(プラーク)
歯垢は、口内の食べかすや細菌が混ざり合って形成されるもので、歯に付着するのと同様に、マウスピースの表面にも蓄積します。この白っぽい歯垢は、定期的に除去しないと、時間が経つにつれて硬くなり、取り除くのが難しくなります。
洗浄剤の残留物
マウスピースの清掃には、浸け置き洗浄剤やタブレットを使うことがありますが、これらの洗浄剤が十分にすすがれないと、成分がマウスピース表面に白い残留物として残ることがあります。この残留物は、白く見えるだけでなく、長期的にはマウスピースの透明度を低下させたり、さらなる汚れの原因になることもあります。
それぞれの白い汚れ別の対策について
白い汚れが出来たからと言って、その原因は同じとは限りません。白い汚れの発生原因を見極め、その上で対処する必要があります。
ミネラルの蓄積による白い汚れの対策
①日々のケアとして、柔らかいブラシでマウスピースを水で洗い流すことが重要です。こうすることで、ミネラルの蓄積を未然に防ぐことができます。
②硬水地域の場合、マウスピースの洗浄には市販の蒸留水や浄水を使用するのも一つの手です。また、専用の洗浄液を定期的に使うと、ミネラルの蓄積を抑制できます。
細菌の増殖による白い汚れの対策
①専用の抗菌洗浄剤を使用して、細菌の増殖を防ぐことが効果的です。特に抗菌成分を含むものを選ぶと良いでしょう。
②使用後は乾燥させることも重要です。細菌は湿った環境で増殖するため、通気性の良いケースで保管するか、完全に乾燥させると良いです。
歯垢(プラーク)による白い汚れの対策
①毎日のブラッシングが最も効果的です。柔らかいブラシを使い、軽く磨くことで歯垢の付着を防ぎます。
②歯磨き粉の使用は避けるべきです。歯磨き粉は研磨剤を含むことがあり、マウスピースを傷つける可能性があります。代わりに、専用のジェルクリーナーや液体洗浄剤を使うことをお勧めします。
洗浄剤の残留物
①すすぎは徹底的に行うことが大切です。浸け置き後は水でしっかりとすすぎ、洗浄剤の成分を完全に除去しましょう。
②使用する洗浄剤の量や時間を守ることも重要です。過剰な量や長時間の使用は残留物の原因となります。
その他の一般的な対策について
上記で白い汚れの種類に応じて対策を講じましたが、それ以外にも汚れの種類に関係なく白い汚れに効果のある対策があるのでご紹介します。
超音波洗浄器の使用
超音波洗浄器は、細かな汚れや細菌を物理的に取り除くのに非常に効果的です。定期的に使用することで、白い汚れの蓄積を防ぐことができます。
定期的なプロフェッショナルクリーニング
審美歯科や最先端の機器を導入している歯科医院などでの専門的なクリーニングを定期的に受けることで、頑固な汚れや歯石を取り除くことができます。
白い汚れをきれいにして、快適なマウスピースの使用感を得よう
原因が分かれば、マウスピースの白い汚れは、日々のケアとちょっとした工夫で防ぐことができます。正しいお手入れを習慣にすることで、透明で清潔なマウスピースを維持し、いつでも快適な装着感を楽しむことができます。
そして正しいケアを続けることで、マウスピースは長持ちし、最適なパフォーマンスを発揮してくれます。日々の小さな努力が、健康的で快適な口内環境を保つ鍵です。清潔なマウスピースで、安心して毎日を過ごしましょう!