歯ぎしり、いびき予防、噛み合わせの補正などの改善目的で装着するデンタルマウスピース。症状を軽減したり改善したりすることが期待されるのですが、しかし、使い方を間違えると、反対に悪化したりする場合もあります。マウスピースの素材は、プラスチック素材やシリコン素材などが用いられていますが、保管状態や使用状況によっては変形や破損をします。もし、このような状態になってしまったのにも関わらず、使用を続けていたらどうなるでしょうか。
装着することで反対に悪化する?
マウスピースを用いる理由は個人個人違いがあると思いますが、正しく適切に使用しないとむしろ症状は改善するどころか悪化することにつながります。
リスクその1 あごがずれる可能性
マウスピースを使って上下の歯がダイレクトに当たらないことで効果をもたらす、歯ぎしり、いびき、顎関節症などの症状がありますが、自分の歯にフィットしないものを使うことはフィットしない違和感が生じるだけの問題ではありません。高さの合わないマウスピースをして寝ることで、筋肉に負担がかかることが原因となり、あごがずれる可能性があります。あごがずれると噛み合わせも合わなくなってきます。
リスクその2 顎や筋肉の痛みが起こる
噛み合わせやあごに合わないマウスピースの使用は、あごの筋肉の緊張を引き起こし、そのまま放置、または使用を続けているとあごや筋肉の痛みを生じる可能性があります。
リスク3 頭痛・肩こり・首こり
フィットしないマウスピースはあごの筋肉の緊張を引き起こし、咀嚼筋痛・表情筋痛が僧帽筋にも影響を及ぼします。その影響は頭痛、肩こり、首こりの症状の発生につながります。
リスク4 睡眠障害
合わないマウスピースの装着は噛み合わせ、あごの位置がずれるようなことが起こり、その影響で呼吸がしづらくなり、口呼吸になりやすくなります。口呼吸から呼吸器障害になることもあり、装着のストレスから睡眠障害を引き起こす恐れがあります。
症状を治そうと思って使用し始めたマウスピースですが、合わないものを使い続けると悪化する、または他の症状を引き起こすようなことにもなります。主なポイントとしては「あごのずれ」、「筋肉への負担」、「ストレス」が影響として大きいものです。口腔内の症状は、その部分だけではなくて全身に影響を及ぼすものですので、もし、使用中に痛みや症状、違和感を感じたらすぐに使用をやめて、専門のドクターに相談するようにしてください。